約2年ぶりにネパールを訪れた。(16.11) カトマンズの街はいつもの喧騒が健在で、活気に満ち溢れていた。大地震の爪痕はあちこちにみられたものの私が想像してたよりはマシでとりあえずは安心したのである。もっとも地震から1年半が経過しているので当然なのかもしれないが・・・ *むしろ地震後に起きた長期のガソリン不足の方がより深刻だったそうである。(在ネパール邦人談)
それにしてもネパールは不思議な国である。インドと中国という大国間にあり、小国ながら今までずっと独立を守り、独特の文化を継承してきたのである。どこかの国のように宗教、それも宗派の違いで争い続けているのとは対照的に、この国の人々はお互いの宗教を尊重しあい、受け入れあって共存しているのだ。ヒンドゥ―の神様と仏教の仏様が仲良く並んで祀られているお寺をよく見かけるのだが、彼らの知恵がそうさせているのだろう。不平等や貧困、あるいは地震など災害で苦しんでいても、それでも祈ることをやめない彼らの姿は、私には不思議でもあるが、新鮮にも映るのである。「厳しい生活だなぁ」などと思うのは我々だけの価値観であって、いつも「神々の住むヒマラヤ」に抱かれて生きている彼らは、本当は「幸せ」なのだと思えるのである。
路行く人々は携帯電話やスマートフォンを持ち、さかんにやりとりしている。豊かになっているのだ。が、ここでも「格差」が拡大しているのだという。カトマンズやポカラなど都市部と辺境の村、成功した者とそうでない者、どうも世界的なこの格差の現象は今後、大問題になるのだろう。
*2016.11 ネパールを旅してきて・・・・・ (ネパ吉クマリン)